大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)1212 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人沢辺金三郎の上告趣意(後記)第一点について。

論旨は、所論業者を起訴しないて不問に付し、被告人等に職業安定法上の刑責を

追求したことは、憲法一四条に違反すると主張するが、犯情の類似した被告人間の

処罰の差異が憲法一四条に違反しないことは、当裁判所の判例(昭和二三年(れ)

四三五号同年一〇月六日大法廷判決)とするところであり、この趣旨は、他の多数

の違反者が検挙、起訴されないで被告人等のみが起訴処罰された場合にも推し及ぼ

さるべきものであることも、すでに当裁判所の判例とするところである(昭和二六

年(れ)五四四号同年九月一四日第二小法廷判決、昭和二八年(あ)三二一号同二

九年六月二二日第三小法廷判決)から、所論は採用できない。

同第二点について。

論旨は、所論業者と接待婦との間に雇用関係があるとした原判決の判断を不当と

するのであるが、原判決の判断の正当であることは、さきに当裁判所が職業安定法

五条の雇用関係につき判示したところに徴し明らかである(昭和二七年(あ)三六

二六号同二九年三月一一日第一小法廷判決参照)。従つて、原判決が雇用関係を認

めたことの違法を前提とする憲法三一条違反の主張は採用できない。

同第三点について。

論旨引用の名古屋高等裁判所の判例は、昭和二二年勅令九号施行後正当に認許さ

れた純然たる貸席業(待合を含む)、料理業又は特殊喫茶店の営業に従事するいわ

ゆる「接客婦」も労働基準法又は職業安定法による法律上の保護を受けるものであ

るとする判例であつて、認定事実を異にする本件の場合に適切でない。されば、原

判決は所論の判例と相反する判断をしたものではなく論旨は理由がない(なお、同

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様の論旨に対する前記第一小法廷判決参照)。

よつて、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決す

る。

昭和三〇年一月一一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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